弁護士コラム

夫から・男性側から熟年離婚を切り出された場合

2024.06.03
夫から・男性側から熟年離婚を切り出された場合

離婚を考えている夫婦にとって、「離婚をどのように切り出すべきか」「離婚後の生活が不安だ」など、多くの悩みや疑問を抱えているのではないでしょうか。

 

吹田市・江坂にある大永法律事務所には、「突然離婚を切り出された」「相手に慰謝料請求したい」など、離婚に関わる様々な相談が寄せられています。

 

そこで今回は、夫から・男性側から熟年離婚を切り出された場合の対応方法や、避けられない場合に備えて妻がすべきことについて解説します。

夫からの離婚の申し出に応じる必要はない

夫から熟年離婚を切り出された場合、多くの妻は戸惑い動揺してしまうことでしょう。まずは冷静になり、離婚に応じるべきかどうかをよく考える必要があります。

そもそも、夫からの一方的な離婚の申し出に妻は応じる必要はありません。離婚は夫婦双方の合意か、もしくは裁判所が認める正当な理由がなければ成立しないのです。

正当な理由とは、具体的には「配偶者からのDVや虐待」「不貞行為」「悪意の遺棄」「3年以上の生死不明」「強度の精神病」などを指します。

一時の感情に流されることなく、夫婦関係を冷静に見つめ直し、離婚に応じるかどうかを慎重に判断しましょう。

夫が離婚を切り出す理由と心理

夫が離婚を求める理由としては、「妻との価値観の違い」「モラハラなどの虐待」「自由な生活への憧れ」「不倫相手との再婚」など様々なケースが考えられます。

例えば定年退職を機に夫婦の時間が増え、それまで表面化していなかった価値観の違いが浮き彫りになるというパターンがあります。

また配偶者の介護に直面し、その負担から逃れたいという心理が働くこともあるでしょう。

夫の本心を理解した上で、夫婦関係の修復の余地があるのか見極めましょう。話し合いによる改善が難しいようであれば、信頼できる専門家に相談するのも一つの手です。

熟年離婚が避けられない場合にすべきこと

一方で、熟年離婚の回避が難しいと判断したら、妻は自身の将来を見据えて行動を起こすことが肝要です。

まずは収入を確保するため、ハローワークなどで仕事探しをすること。パートやアルバイトからでも、早めに一歩を踏み出しましょう。

また、離婚に伴う年金分割も念頭に置く必要があります。結婚期間中に夫が納めた厚生年金は、妻も分割して受け取る権利があるのです。

離婚後の住居確保も重要な課題の一つです。実家への帰省や、賃貸物件への入居など、できるだけ早い段階から準備をスタートさせましょう。

財産分与や慰謝料についても、夫との交渉を始めることをおすすめします。この点、弁護士に依頼することで、より有利な条件を引き出せる可能性が高まります。

熟年離婚を切り出されてお困りの方へ

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